「オーバーウォッチ」ポルノ動画問題(オーバーウォッチ ポルノどうがもんだい)とは、ゲーム『Overwatch(オーバーウォッチ)』の二次創作ポルノ動画が動画投稿サイトにアップロードされ、開発元のBlizzardが取り締まりを行った一連の流れを指す。また、性的表現に関するBlizzardの取り組みとして、一連の流れにトレーサーの勝利ポーズの変更問題についてもとりあげる。
概要・経緯[]
当記事で扱う問題の大まかな流れは以下のとおりである。
- 2016年
- ~3月 {{#NewWindowLink:http://us.battle.net/forums/en/overwatch/%7CBattle.net内のフォーラム}}にて、トレーサーの勝利ポーズが「キャラクターの個性付けとは無縁な性的表現」であると指摘される。
- 3月29日 ディレクターのJeff Kaplan氏がトレーサーの勝利ポーズを修正する方針であると、公式フォーラムを通して発表。
- 4月6日 トレーサーの勝利ポーズが変更される。
- 5月3日 PS4、Xbox One、PCで『Overwatch(オーバーウォッチ)』がオープンベータテストを開始。
- 5月5日 ポルノ動画投稿サイト「Pornhub」にて、検索ワード「Overwatch(オーバーウォッチ)」が817%増加。
- 5月24日 PS4、Xbox One、PCで『Overwatch(オーバーウォッチ)』が発売される。
- 5月末日 Blizzardが二次創作ポルノ動画をネット上から削除するための委託契約をIrdetoと結び、動画の削除が行われていることが発覚。
トレーサーの勝利ポーズの修正について[]
指摘と修正までの流れ[]
- {{#NewWindowLink:http://us.battle.net/forums/en/overwatch/%7CBattle.net内のフォーラム}}で、Fippsというユーザーが『勝利ポーズのひとつ“Over The Shoulder”は「キャラクターの個性付けとは無縁な性的表現」であるため修正を求める』という旨の書き込みを行った。
- これを受け、『Overwatch(オーバーウォッチ)』のディレクターJeff Kaplan氏から謝罪のレスが送られ、表現に対する謝罪を行うとともに、トレーサーの勝利ポーズを変更すると宣言した。
- 一週間後の2016年4月6日、アップデートでトレーサーの勝利ポーズが変更された。
- ※なお、当該のスレッドはすでに削除されている。
比較[]

(参考)ゲームにおけるキャラクターの「尻」の規制問題について[]
- 2015年11月7日、ゲーム『ストリートファイターV』において、R.ミカのCA(最終奥義)表現及びキャミィの登場シーンの描写がそれぞれ変更された。変更内容はいずれも画面上から尻を強調しないようにしたもの。
- これに対してカプコンの小野Pは、カジュアルゲーマーに配慮したと説明されている。
ポルノ動画問題について[]
Pornhubでの検索ワードランクが上昇[]
- 2016年5月3日より、PS4、Xbox One、PCで『Overwatch(オーバーウォッチ)』のオープンベータテストが開始された。
- これに伴い、ポルノ動画投稿サイト「Pornhub」では2016年5月5日の検索ワード「Overwatch(オーバーウォッチ)」が817%増加したと発表された。
- Pornhubの発表によると、「この現象はグローバル規模で発生し、特にアジア、ヨーロッパ、南アメリカで検索数の激増が観測された」とのこと。

オープンベータ中、「オーバーウォッチ」の検索数が急増

詳細な検索ワード
Blizzard社による規制[]
- 二次創作のポルノ動画がPornhubに多数投稿されるなか、Blizzardがネット上からポルノ動画を削除するためにIrdetoに業務委託を行い動画の削除を始まったことが発覚した。
- これはゲームメディアPCGamesNや、実際にポルノを制作しているユーザーがRedditにて報告し明らかになった。米国におけるデジタルデータの著作権保護法「DMCA(デジタルミレニアム著作権法)」に則り、次々に該当の動画が削除されていると報じられた。
- 実際に送られてきた通知には、著作権保護のサービスを行うIredetoの名前が確認でき、Blizzardが業務委託を行っていると思われる。

Pornhubからの削除通知

Iredetoからの著作権侵害通知
争点[]
- ポルノ動画の製作者の1人は、動画の制作を実際のゲームモデルを使用して行っていると述べている。製作者への対応は動画の削除にとどまるのか。
- Brizzardは、恒常的にファンアートやコスプレに関しては寛容であるとみられている。今回の二次創作の取り締まりはポルノ動画のみに留まるのか、その他の創作にも及んでくるのか。